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2018.03.02
ご意見お願いします
P・Wさん(お父様)からのお便りです。
何か気づいた事などありましたら、コメントまたはメールフォームにてお知らせください。
発症から現在までの経過を送ります。
今後の対応に参考になるような事があれば伺いたいです。
患者:現在25才の娘(独身)地方公務員(現在休職扱い)
2016/3/31、職場で朝に発症し病院に救急搬送。その10日位前から頭痛・発熱・不眠があり、病院を受診するも風邪と診断され、そのまま仕事を続けていた。
救急搬送後そのまま入院となり、1週間位は幻聴や幻覚もあったが、会話が出来ていた。
病名がほぼ特定されたころに呼吸の確保が必要と言う事で、器官切開を実施。(卵巣問題なし)
その後は4か月位ICUで目を開ける事もなく寝たきり状態。(呼びかけも反応なし)
特効薬もなく、ステロイドと抗がん剤による投与で対応。CK値(筋肉)が異常値になり腎臓機能が低下した為、2回程透析も行う。(呼吸停止も2回程あったが、蘇生した)
2016/9、やっと目を覚ました時には、56キロあった体重が36キロまで落ちていた。
筋力低下、関節が硬くなっていたので早めにリハビリをしてもらい、病院内であれば自力歩行が出来る状態になった。
頭の方は脳が入院前に比べ委縮している事と、呼吸停止時に出来た血栓もあるようだった。
体と頭のリハビリを続けて約2か月、カニューレをはずす事ができたが、しゃべれない状態。
直近の記憶がほぼなく、子供の頃の記憶が薄らある感じだった。
2016/11、実家近くのリハビリ病院へ転院。
2017/4月まで入院し、体としゃべる為のリハビリをしてきたが、幼児性からか集中力がなくあまり効果が見られなかった。
担当医からは本人のしゃべる意思が感じられないと言われる。
笑ったり、びっくりしたときは声が出るので、声帯自体は問題なさそうだ。
2016/5、自宅療養後は食欲も戻り順調に体重が増えてきたが、体を動かさない分体重オーバーになってきた。
最初は出来なかった自分の身の回りの事も少しづつだが出来るようになってきたが、しゃべる事だけ
はどうしても出来ないと首をふるだけ。
しゃべれないと思い込んでいるみたい。
自宅にいる分には特に本人も困る事が無いため、がんばってやってみようという意識が薄いみたい。
友達・同僚への接触も記憶がはっきりしないのか、未だに連絡(SNS)をとろとしない。
※記憶はともかく、しゃべる事が出来れば頭に刺激となって、病気前の普通の状態に近づけるのでは
と思ってます。意思疎通は出来るので、どうすればしゃべるようになるのか何か良い方法がないか日々悩んでます。
コメント
最近、怒りっぽくなったみたい。
何が原因か全くわからい状態。精神状態か頭の方なのか?
何も反応が無いのでお手上げ状態です。
- P.W
- 2019.10.29 18:10
『sf』様、ありがとうございます。
学生時代はよくひとりカラオケに行っていたようです。
基本的に好きなようですが、カラオケに誘っても行かないと、首をふるばかりです。
声が出せないと思い込んでいる感じがします。子供の頃から割と失敗しないように慎重に行動する子供だったので、そういう性格が出ているのかなとも感じます。
一回何も言わないでカラオケに連れて行き反応を見てみたいと思います。
- p.w
- 2019.10.29 18:10
初めまして。私の娘は約3年の入院をしました。退院後直ぐにSTを週一回で受け始めましたが、嫌がることが多く、なかなか進みませんでした。主治医からは、リハビリは焦らないように言われていたのですが、STを始める時期が早過ぎたのかもしれません。
娘は歌が好きなので、
お風呂の時浴槽に浸かりながら、「大きな古時計」を歌って聴かせていたら、徐々に一緒に歌うようになりました。その後、会話が出来る迄には1年以上かかりました。良かったら、お嬢様の好きな歌で試してみてください。回復をお祈りしています。
- sf
- 2019.10.29 18:09
『洋子の母』様、参考になるアドバイスありがとうございます。
仕事復帰期限の事や20代での一番楽しめる年代が普通に過ごせない
事で、周りの自分たちが必要以上に焦っているのかなと反省してます。本人の回復力を信じたいと思います。
- P.W
- 2019.10.29 18:08
毎日新聞の連載記事に掲載して頂いた「洋子」(発症時17歳、 現在22歳)の母です。
長文になりますが、ご容赦ください。
娘は2013年7月末の発症で、卵巣奇形腫はないタイプ。 意識の回復(呼びかけに反応し追視が可能になる) まで1年半眠り続け、脳もかなり委縮していました。
人工呼吸器が外れるまでに1年10か月かかり、 その後も誤嚥の危険性のため気管切開孔を閉じることができず、 結局3年3か月の間カニューレが喉に入っている状態でした( 2016年11月に気切孔閉鎖)。
2年9ヶ月の入院を経て2016年5月に自宅療養になった時は、 1日中ベッドで寝ているだけ。
テレビにもスマートフォンにも興味を示さず、 食べ物も一切受け付けず。
P・Wさんのお嬢さまと同じように、幼児性が強く集中力もなく、 リハビリ(訪問PT・ST)や入浴も強く拒否して、 リハビリの先生や訪問入浴のスタッフさんを激しく叩いて抵抗する 毎日でした。
記憶も曖昧だったのだと思いますが、 友達に会いたいという気持ちもありませんでした。
スピーチカニューレで声はかすかに出せても、出るのは「イヤ」 など拒否する時ばかりで、話す意欲もなく、 会話は筆談にせざるを得ませんでした。
あまりにも何もかも嫌がるので、紙に『① 前のように自由にやりたいことができるようになりたい』『② このまま自分で何もできなくてもいい、寝ているだけでいい』 と書いて選択させると、②を選ぶほど、 意欲も気力も食欲すらもない状態でした。
2016年11月に気切孔を閉じてからも、 なかなか話そうとはしてくれませんでした。
それでも、病前の生活を思い出せるように外に連れ出したり、 リハビリを通して運動機能を徐々に取り戻していったりする中で、 ゆっくりではありますが少しずつ少しずつ本人の中に楽しみができ ていき、2017年夏ごろから食欲が出始め、 食べることで口をよく動かすようになってきました。
それとともに、 文字を書くよりも言葉で伝えようとしてくれることが、 自然に増えていきました。
まだ普通に会話することはまだ難しく、言葉(単語)の最初の3~ 4文字を繰り返し言う(例:「ありがとう」の場合「ありが、 ありが」と繰り返す)言い方になりますが、 当初は2文字しか言えていなかったところからは増えてきましたし 、声の大きさや発音の明瞭さも少しずつ改善してきています。
何より、本人が言っている言葉を聞き取れない時に、 文字に書いてもらおうと紙とペンを出しても、 何とか粘って声で伝えようとしてくることが大きな変化です。
いつまでも筆談に頼っているのは私(母) の方だなと反省させられるとともに、 本人の気持ちの持ちようの変化を嬉しく思っています。
STで発音や発声時の息づかいなどに対してもアプローチして頂い ていますが、これも以前は糠に釘状態だったのが、 今ようやく本人の気持ちがそこに向いてきたから取り組めるように なったと言えます。
日記などには、 書きたいことを文章で書くことができるようになっており、 嬉しかったことや、やりたいことを書いています。
2017年12月にはSNSも再開し、 Twitterに写真や呟きを投稿しています。
この病気は回復のテンポや度合いの個人差が大きく、 時間がかかる場合もありますが、 時間が解決してくれるものでもあり、その「時間」というのは、 本人の気持ちが前を向くために必要な時間なのかなと思います。
娘はまだ「前向き」 というほど未来に夢や希望を明確に抱けているわけではありません が、 意識の回復から3年かかってようやく気持ちを外に向けられるよう になり、それによって自発性がぐんと伸び、 言葉も運動面も身辺自立面も前進してきています。
お嬢さまは、今は周りから言語訓練を提供しても、 お嬢さまご自身が応じる間口を開いておられないのではないかと思 います。
“急がば回れ”じゃないですが、お嬢さまの気持ちが外に向いて、 ご自身の内面から「話せるようになりたい」と思えたり、 やりたいことを思い描けるようになるために、 まずはお嬢さまの好きなことや楽しめることをたくさん積み重ねら れながら、足場を踏み固められてはいかがでしょうか。
余談ですが...娘は起きている時に話そうとすると、 上記のように3~4文字の繰り返しになりますが、 寝言では長い言葉をすらすら~っと言えているのです。 起きている時には、話そうとすると力が入るのでしょうね。 人に向かって話すことって、 本人にとってはなかなかのプレッシャーなのかもしれないなと思い ます。
- 洋子の母
- 2019.10.29 18:03
初めまして。
ここに、どのように書けば良いのか…
まだ、ちょっと分からない(コメント欄に今気づいたばかりです)のですが、当年40歳。
この病気は、3年ぶり二度目の発症となりました。
前回、何もかも分からないままだったのに比べると、今回、リハビリ転院で自身や病気や周囲の事を見直すきっかけにもなり、本日、退院です。
今は退院後の不安(家族間の意志の疎通)もありますが、入院中に出来る限りはやれたという達成感で、今後、加減を見ながら、頑張ろうと思っています。
“会話”についてですが…
他の方もおっしゃっているように、まずは本人の意識次第です。
後は 筆談 は有効かと。
カラオケも、元々、御本人がお好きだったのなら、まずは好きだった歌を流してみるだけでも(聴かせるという周囲の意識は本人に伝わります)。
自分語りになってしまいますが、周囲から、今はほとんど健常者に見られ、流暢に喋れているように思われているようですが、現在の診断には 失語症 も入っています。
自分でも気づいていませんでしたが、内容を聞くと家族も本人も納得。
そういう相互理解の差異もあるかもしれないです。